パンドラの箱ってこれじゃないですよね。
2010-01-30


禺画像]
満を持して映画「AVATAR」を観てきた。
去年の早い時期からこの映画の情報を得ていたので、
評判を聞いて、という訳ではなかったのだが、
3D映画が興行記録を塗り替えるとは思わなかった。
 
以前、3D映画が上映されだした頃は、
観客の度肝を抜こうとしてか、
態とらしく手前に物を飛びださせる演出が多用され、
そのため本格的な映画芸術とはみなされず、
イロモノとしての扱いしかされなかったように思う。
 
しかし昨今では、少なくとも本作では、
そうした不自然な演出はあまりみられず、
実に自然な3Dになっていたと思う。
本来はIMAX 3D方式で観るのがベストなのだろうが、
国内ではなかなか劇場がなく、実際私が観たのはTOHOシネマズで、おそらくXpan D方式だと思われる。
 
実は私は若い時にちょっと立体視3Dを研究していて、現代のように性能のよいコンピュータなど無い当時、
赤と青のカラーフィルターで観る立体イラストを、エアブラシなどで手で描いたりしていたのだ。
今ならカラーフィルターでも、映像であればDolby 3Dなどでカラー表現も可能だが、
紙媒体では、モノクロでしか表現できなかった。
 
3Dテレビ元年などとも言われるが、家で普通のテレビ番組を3Dメガネをかけてみる気はしない。
やはり映画中心ということになるだろう。
メガネなしのシステムが開発・普及しなければ一般的になるとは言えないのではないか。
 
さて、肝心の映画内容であるが、かなり楽しめた。架空の世界を完璧に映像化していたし、
昨日テレビ放送もあった「エラゴン」のように、どこか散漫で感情移入もできないということもなかった。
 
登場する海兵隊の組織や装備が現代とあまり変わらないというか、一部はちと古いとも言えるのだが、
かといってSF的になりすぎては、観客の感覚との乖離が大きくリアリティに欠けるという判断なのだろう。
原住民の生き方がインディアンと類似しているという指摘についても、
観客の記憶や経験の中にあるものと共鳴しなければ、感情移入しにくいということも言える。
 
また、設定の一部が「マトリックス」を髣髴とさせるという人もいる。
なに、どんな映画作品とも全く似ていない新しいアイデアなど現代ではそうあるまい。
ドキュメンタリーでない限り、どんな映画であれ架空世界を描くことに変わりはないのだから、
どこまで丹念に徹底的に作り込み描き切るかが、作品の質に決定的な評価を与えるのだろうと思う。
その意味でも本作は成功しているのではないか。
 
それにしても3時間近い映画はトイレの近い人にとってはつらいことになる。
大人用の紙おむつでもしていけば別だが、さすがにそれは抵抗がある。
映画半ばに私の前の通路をおばさんがトイレなのだろう、腰をかがめて通り過ぎた。
スクリーンを横切るそのおばさんのシルエットを見てちょっと吹いてしまった。
 
3Dメガネははずして行け。
 
[娯楽<entertainment>]

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